ディシディア小ネタ劇場 その2


「なあジタン」
「何だよ?バッツ」
「クラウドの髪ってさ・・・なんとなくチョコボに似てるよな?」
「・・・ああ、まあ言われて見れば」

仲間と少し離れた壁にもたれ掛かっている、話題の人物をちょっと盗み見てそう答えるジタン。
本人は、まさか自分がチョコボに似てる・・・なんて言われているとは思っていないだろう。

「あれってさ・・・どうなってるんだと思う?」
「・・・・・・・・・何が?」
「だから、クラウドの髪だよ。
あれってさ、クセ毛なのかな?それとも、本人が意図的にしてるのかな?」
好奇心に輝くバッツの瞳。
これでも満二十歳、なんだよな・・・。

「クセ毛・・・なんじゃないのか?」
わざわざチョコボに似るように髪を立てる理由もないと思うし・・・。
いや、本人にそんな意図はないのかもしれないけど・・・。
でも、毎日誰にも気付かれずに髪を立てる事なんてできないだろう。
とくれば、やっぱりクセ毛なんだろう。
ちょっと変わったクセだけど・・・。

「天然であれなのか・・・だとしたら」
「だとしたら?」

「クラウドって、チョコボの生まれ変わりだったりするのかなぁ?」

・・・・・・・・・。

「あの、バッツ?」
「髪の色もそうだし、クセの付き方もそうだし・・・
どこから見ても、チョコボだよな!!」

四歳年上とは思えないような無邪気な笑顔で、旅人はそう話す。
ジタンは、ちょっと溜息が出た。

「バッツ・・・その話、クラウドにはするなよ」
「えっ何で?」
「何でもだよ、とにかく駄目だからな」

普通に考えてみよう、チョコボに似てると言われて嬉しい人間なんていないだろう・・・。

しかし、そんなジタンの気遣いも虚しく、その禁句ワードを使った人間が居た。


「クラウドの髪って、何かチョコボに似てるッスね!!」
「・・・・・・・・・そうか?」
クールな表情を保っているが、内心ではちょっとショックを受けているクラウド。
そんな彼の内心なんて知らず、ティーダは更に続ける。
「そうッスよ!その色といい、髪の立ち方といい!
どこからどう見てもチョコボッス!」
「ティーダ!!」
その後、小一時間ティーダはフリオニールに説教をされた、という・・・。

「・・・チョコボに、似てるか?」

クラウドの呟きが、虚しく響いた。
『バッツの純粋さのレベルが1上がった
ジタンの父兄レベルが1上がった
クラウドにチョコボ転生説が浮上した
ティーダの空気読めないレベルが1上がった』



後書き
小ネタ劇場第二段、クラウドチョコボ転生説?
いえ、他サイト様でチョコボ頭って呼ばれてるクラウドを見まして。
そうかなぁ?と思って、よくよく見返してみたら・・・否定できないかも、と思いまして。

クラウドファンの皆様ごめんなさい、管理人はクラウドに何の恨みもございません。

では、第三弾でお会いしましょう。
2009/2/17
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