年齢確認
18歳以上ですか?

 いいえ

リコの料理が、色々と問題なのは知ってるけど……それでも、一生懸命作ってくれたものを無碍に扱うのは気が引けて。日向と一緒になんとか食べ切って、そして平静を装いつつも日向はこみ上げて来た吐き気と、腹痛に耐えかねてトイレに行った。
俺はというと、正直困っていた。
自分の体の事は分かっているけど、だからってこれは……。

君を想う、だから……

「木吉先輩、どうしたんすか?」
そう声をかけられ、振り返ると心配そうに俺を見つめる可愛い後輩が居た。
「あー……火神、俺」
「顔赤いぞ、です。熱でもあるんじゃねえ?」
そう言うと伸ばされた手が額に触れる、そんなわずかな接触だけでも俺の体は反応して震える。
「ちょっと熱いな……保健室、行くかです?」
額に触れた手が、今度は俺の手に重なって引っ張られる。何だか足がふらふらする、この浮ついた感覚が何の為なのか、気付かれたらどうしよう。
火神に連れられて保健室に行くと、先生は「これから職員会議なんだけど」と困ったように言った。
「それなら、俺が先輩に付き添ってるんで大丈夫だ……です」
火神の言葉に先生は安心したらしく「ごめんなさいね」と言いながらも、薬の場所などを教え、後は任せましたとばかりに出て行った。
残された部屋で、とりあえずベッドに横になるように言われそれに従う。

「あのさ火神」
薬だとか体温計を取り出している相手に声をかけると「どうした?」と心配そうにこちらに近付く。
「悪いけど、一人にしてくれないか?」
「はあ、何言ってんだよ?こんな状態のアンタ放って」
「なんというか、元気になっちゃって」
「どこが元気なんだよ!」
「いや、だから……」
口で説明しても、分かってもらえないだろうか?ならばとその手を取り、そっと、俺の股間に当てた」
「えっ……あ!」
「ちょっとな、リコの料理が……こっちに効いたみたいなんだな」
笑って言ってはみるが、当たり前だが空元気だ。正直、そろそろ色んなものが限界かもしれない。
「一人にしてくれたら、適当に処理してなんとか治めるから、な?」
真っ赤になって「すみません」とは言ってる相手に、俺は苦笑する。

ああ、襲ってやりたいなあ……なんて俺が考えてるって、まさかお前は思ってないだろ。

本音を言うと、今掴んでいるこの手が直に俺のモノに触れてくれたら、とか考えてるわけで。それを強行したりしないように、理性フル動員している状態だったりする。
そっと手を離してやると、火神は赤い顔のままベッドサイドのカーテンに手をかけた。
「あ、あの……体調、変わったら言ってくれ、です」
そう言って覆い隠すように周囲のカーテンを閉められると、ようやくホッと息を吐く事ができた。
そっと張り詰めている制服のズボンをくつろげ、下着ごとずらせば張り詰めた自分のペニスが飛び出して来て、我ながら笑ってしまった。
日向は大丈夫なのかな、と人の事を考えながらそっと幹に手を伸ばす。
さきほど服越しでも触れさせた、あの手の感覚を思い出しながら。

あの赤い色に、一目見たときから惹かれていた。
始めは純粋に彼の事を見ていたはずなのに、気が付けば邪な気持ちがそこに交じって、自分を慰める時に頭に思い浮かべるにまで至っている。
黒子の言う「光」という言葉、それは確かに火神にとっても似合うと思う。

穢れなく純真で、美しい。

だからこそ、こういう自分の感情に触れて欲しくないというのに。俺の中の欲はそれを許さずに、頭の中ではあられもない彼の姿を妄想していたりするわけで。
絶対に知られたら嫌われるよな……なんて手を動かしながら自嘲気味に笑う。
そう考えながらも、頭の中では着替える時に見せる裸だったり、練習や試合中の汗が伝い落ちる肌や、息の上がった表情がグルグル渦巻いてるわけで。
本当に、俺って最低だなぁと一人ごちる。

ああ、でも。

あの体を高く跳ばす、程よい筋肉の付いた脚は本当に綺麗だ、すらりと長くて思わず触れてみたくなる。
足の甲にキスして、ふくらはぎを撫で上げたらどんな反応するんだろう。足の指をしゃぶったら真っ赤になって怒るかな?でも、やってみたいなあ。膝の裏を持ち上げて、内またにキスして、よく鍛えてある大腿筋のあたりに噛みついてみたい。
いや、綺麗なのは脚だけじゃない、腹から胸にかけても思わず見惚れてしまうくらい、アイツは鍛えてあるからなあ。
あの腹筋の割れ目を指でなぞって、特にヘソの辺りを舐め上げてみたい。女性とは違う強くがっしりしているあの腰を抱いて、首筋に顔を埋めてキスしてみたい。そこから見下ろす背中は、くっと弓なりにしなってるに違いない。そのラインを指でなぞり上げたい。ゆっくり撫でて、その背に浮き上がった翼の痕みたいな肩甲骨に噛み付きたい。
でも、どうせなら胸も堪能してみたいな。
女の子でもないのに胸を揉まれたら、火神は嫌がるかな?筋肉の乗った胸は固そうだけど、パッツリと張った肉を両手で揉みしだいてみたいし、両方の胸の間に俺のペニスを擦りつけて、精液を吐き出してみたい。
それに、両胸についた愛らしい乳首も可愛がってみたいなあ。指の腹でグリグリ押し潰して、ギュウって爪を立てて摘みあげたら、目に一杯涙溜めて「痛い、やめて」とか言ったりするのかな?
でも、痛いのばっかりだと可哀想だから、腫れた乳首を舌で舐め上げたいな。舌先でつついて、唾液をたっぷりつけて舐め上げて、それから吸い付きたい。口の中で粒を転がして、ちょっと強めに吸い上げて、ちょっと歯を立てたりして。胸は固そうだけど、乳首はコリコリって弾力あって美味しそう。
そうしていたら、火神は恥ずかしがって手や腕で顔を隠したりしそうだな。火神の手、俺よりもちょっと小さいけど、一般の男性に比べれば大きいんだよな。あの長くて、形の良い軽やかにボールを操る指にキスして「好きだ」って言いたい。爪先から指の隙間を舐めて、手の甲にもキスして「愛してる」って言いたい。そして、俺の背中に腕を回してしがみ付いて欲しいな。
きっと火神の目は潤んで、涙が一杯たまってて綺麗だろうな。そんな目元にキスして、意外と柔らかい髪を撫でたい。それから赤くなってるだろう頬を撫でて……。

赤い、食いしん坊な、あのふっくらした唇に、キスしたい。

火照って熱い唇は、きっと柔らかくって甘いんだろうな。でも、その奥はもっと甘くって魅力的な味がするんだろうな。食べる事が大好きな火神の舌はねっとりして、厚みがありそうだな。俺の舌と絡めたら口の中でうねって、気持ちよさそう。お互いの唾液、たっぷり絡めてぐちゃぐちゃって音立てて荒らしたい。
それに、あの大きく頬張る口の中に俺のもの突っ込んでみたい。柔らかい頬の内側に先っぽ擦り付けて、喉の奥まで突き入れてみたい。あっ、でもそうしたらむせちゃうかな?でも涙目で苦しがる火神も綺麗だろうな。厚い舌で竿を必死で舐める火神も、きっと可愛い。
そんな火神の顔に俺の精液、ぶっかけてみたい。
急にされたらビックリして、しばらく放心しちゃうかな?ドロッとした精液が髪にも絡んで、滑らかな肌を伝い落ちていくの、綺麗だろうな。ああでも、口の中で出すのもいいなあ、赤い舌の上に俺の精液が絡んでイヤらしいかんじになりそう。そうしたら火神はどうするかな?顔を歪めて吐き出す?それとも、一生懸命飲み下してくれるかな?ゆっくりと上下する、膨らんだ喉仏に噛み付いてみたいなあ。
それから、火神のペニスにも触れてみたい。きっと男らしい形をしてるんじゃないかな、体格に合わせて良いかんじの長さと太さのある性器。
でもアイツってオナニーとかあまりしなさそうだから、結構溜まってそう。人に触られたりしたら本気で感じちゃってビクビク震えてそう。そうだったら可愛いな。俺の両手に包まれて、擦り上げられて感じちゃう火神とか、見てみたい。耐えきれなくって高い女の子みたいな声上げてイッちゃったりしたら、ああでも、声を必死で押し殺してるのもいいなあ、可愛いなあ。
口に咥えたらすっごい熱い性器が小刻みに震えて、舐めたり吸ったりしてあげると鈴口からたくさん透明なカウパー液を零しちゃうんだろうな。それを竿に絡めながら、深く咥え込んだら俺の中で精子出してくれるかなあ?変かもしれないけど、火神のなら精液だって飲んでみたい。
それから……それから。
キュッて締まった火神の尻を撫でまわして、押し開いて、その奥にある蕾に触れてみたい。ローションをたっぷりかけたり、俺の唾液や精液で汚れたドロドロの指を使って、狭い穴をトロトロに解したい。
俺の指、長いから。きっとかなり奥まで届いちゃうだろうな。ナカで火神の感じちゃうトコ探して、いっぱいそこ弄ってあげたい。指の腹で押したり中で曲げたりして刺激を与えて、何本も埋めてナカで広げてみたい。

それから……俺のを、挿れたい。

火神のナカに挿れたい。熱く張った俺のペニスをその中で熱く包み込んで受け入れてほしい。きっと溶けちゃいそうなくらい熱くって、狭くって、絡みついてくるんじゃないだろうか。俺の雄の形を感じて、キツク締め上げてくるかもしれない。抜き差しするたび、ナカの肉が引っ張られて火神は顔を歪めるかも。でも腰を掴んで揺さぶって、内側に俺のをいっぱい擦りつけて、奥を突き上げて、何度も何度も強く突き上げて……ナカの一番奥でイッてみたい。
俺の熱い精液が弾けて、火神の体はビックリして跳ね上がるかもしれない。それをしっかり抱き締めて、その中で全部、俺を受け入れてほしい。沢山、沢山、受け入れてほしい。
引き抜いた時に俺の精液で一杯にで、溢れ出てきて慌てるような火神が見たい。

それで……。

できるなら、俺を求めてほしい。
「もっと」っておねだりしてほしい。
俺の事が好きだって、言ってほしい。
火神がナカで俺を感じてくれたら。
俺で火神が気持ちヨクなってくれたら。
俺の事、愛してるって言ってくれたら。

すっごい幸せ。

「あぁ……火神、火神」
名前を呼んで達する自分のペニスに、溜息を吐く。
これで何度目だろう、想像の中だけでもアイツを犯すのは。
すっごくイケナイ事してるっていうのは、分かってるんだけど、まだ止められそうにない。
なあ火神。
「火神、好きだよ」
はあっと熱い息を吐いて、弾けたような明るい笑顔を思い出す。
ああ、できるなら君が俺のものになってくれれば、いいのにな。
なんて、君のために言えるわけがない。

「こんな男に、想われてるだけで……気持ち悪いよな、火神?」

この時、俺は知らなかった。
保健室の扉の向こうで、火神の名前を呼びながら達する俺の声を、本人が聞いていたなんて。

あとがき
木吉先輩、本当に申しわけありません。
2012年10月1日 pixivより再掲
close
横書き 縦書き